視覚障害者の同行援護(ガイドヘルプ)事業などを手がけるNPOが、視覚障害がある要介護・要支援の人のデイサービス施設「かみふうせん」(川崎市多摩区)を開所した。視覚障害者が対象のデイサービスは全国でも珍しいといい、NPOは「高齢の視覚障害者に生きがいをもってもらいたい」と願っている。
立ち上げたNPO「川崎外出支援センター」によると、市内の視覚障害者は約2200人。うち3分の2が高齢者で、糖尿病から失明する人も少なくないという。高齢の視覚障害者は外出に困難を伴うため、家に閉じこもりがちになり、「孤独を深めやすい」と舩橋光俊理事(69)は話す。
「かみふうせん」は広さ73平方メートルで、視覚が不自由でも楽しめるカラオケや運動機器などを備えた。スタッフには看護師やマッサージ師らもいて、歩行訓練のほか、生活相談にも乗る。要介護の人はすでに受け入れ可能で、要支援の人は今春から。視覚障害者でなくても利用できる。(朝日新聞)
視覚が不自由でも楽しめる 川崎のNPO、デイサービス施設開所