さて最終回。詳しく書けばきりがないのですが、NPO法人の設立については一応基本的なことを網羅できたと思います。締めくくりにあたって最後に1点だけお話しておきたいことがあります。
NPOについてよく理解もせずに、住民票とお金だけ出して設立を代行業者に委託してしまうことだけは避けてほしいのです。
私はNPO法施行の翌年から長年NPOの実務に携わり、自らもNPO法人を運営しています。その間いろいろな法人をみてきましたが、活動実績のない団体が安易に委託して設立したところは皆行き詰まっています。
事業報告書も提出せず、変更登記も放置したままのNPO法人がどれほど沢山あるでしょうか。NPOについてしっかり理解して初めから自分たちの手で設立していればこんなことにはならなかったはずです。
NPO法が施行されて今年で18年。所轄庁は相談窓口を設けて、ホームページからは手引きや書式、記載例もダウンロードできるようになり、専門知識のない一般の人でも自分たちで手続きする時代になりました。
設立のために15~25万円ものお金をかけるのは全くの無駄です。ぜひ自分たちの法人は自分たちの手で作り、充実した社会貢献活動のできるNPO法人になってもらいたい、そう願っています。