「認証保障」に惑わされるな…要件を満たせば誰が申請しても同じ

設立代行を行っているページをみると、「認証保証」「不認証0%」など、設立を目指す人にとって魅力的な宣伝文句が目に入ってきます。

『私のような専門家に手続きをおまかせしていただければ、100%認証が得られます』そんなことが書かれているサイトもあります。ここでいっている「認証保証」とはどういうことなのでしょう。

「役所の認証が必要」と聞くと、一般の人は自分では難しそうだ、専門家でないとだめかな、などというイメージを持ちます。しかし、実は認証は許可とは違い、役所の裁量が認められない形式的なものです。法の要件を満たしていれば認証されるのが「認証」です。

誰が申請しても審査は同じ基準ですから、専門家が代行すれば認証が得やすいということは決してありません。要件をみたせば素人でも認証、満たさなければ専門家でも不認証となります。

「簡単に設立できます」「住民票とハンコだけご用意ください」などと書かれた代行事務所のページがありますが、設立総会も開かず議事録だけ作ってもらって設立申請したら、それこそ設立要件を逸脱するため、認証が得られなくなることにご注意ください。

じっさい、設立総会を開催せずに申請したことが設立後に判明して認証取り消しになったケースがあります。「認証保障」はそれ自体が意味のない宣伝フレーズなので要注意です。

ホームページを利用し、あの手この手で消費者を誘導するような代行事務所がありますので気をつけなければなりません。とくに派手な宣伝フレーズには細心の注意が必要です。