私は比較的早くNPO設立の仕事に関わってきました。はじめのころは大変でした。まともなマニュアル本がないので、役所の簡単な手引を片手に苦心して書式から全部作っていました。
書類の数は今より多かったし、役所の人間も慣れていない人がいて何度も県庁に行かされ頭にきたこともあります。Aを直していくとBを直せと言われ、Bを直して出向くとこんどはC…。こんな担当者に当たると悲劇です。
その点今はいいですね。以前の法改正で書類は少なくなり、資料も豊富。それに、申請に必要な書式が簡単に手に入りますから、初めての人にでも十分作ることができるようになりました。そのため自分たちでサクサク作ってしまう団体がほとんどです。
前回もお話したようにNPO法人設立の費用はかかっても2~3万円です。自分で手続したほうがいいというのは何もお金のことだけではありません。代行事務所に依頼しても、消しゴムを買うようにお金だけ出せばそれで終了、ということではないからです。
資料を見せてくれと言われたり、予算の規模などを打ち合わせしたり、メールでやり取りしたりしなければなりません。場合によっては概要を書いてくれと言われることもあります。10万以上も払ってそんな面倒くさいやりとりするなら、最初から自分でやるほうがはるかに楽です。