出撃前の特攻隊員が、佐賀県鳥栖市の小学校にあったピアノでベートーベンの「月光」を弾いた――。そんな悲話の映画化に尽力した同市の出版業、斉藤美代子さん(72)が、悲話の継承のためにNPO法人を立ち上げる。資料室の準備や平和学習ツアーの開催に乗り出す予定だ。
終戦直前の1945年の初夏、鳥栖国民学校(現・鳥栖小)に2人の特攻兵が現れた。約10キロ離れた当時の目達原(めたばる)基地から歩いてきたという。音楽学校の出身。「今生の別れに」とピアノで「月光」を弾いた。(朝日新聞)
特攻悲話「月光の夏」を次世代へ 鳥栖にNPO法人