横浜市神奈川区で性的少数者のためのコミュニティースペースを運営するNPO「SHIP(シップ)」が、資金難のため運営の危機に直面している。性的少数者を支援するNPOは県内でも少なく、悩みを抱えた当事者の居場所や交流の機会が失われる恐れもある。同団体は支援を呼び掛けている。
JR横浜駅西口に近いマンションの一室に、コミュニティースペース「SHIPにじいろキャビン」はある。窓には性の多様性を表す虹色の旗が掲げられ、性的少数者に関する200冊以上の書籍もそろう。開放するのは水、金、土(以上、午後4?9時)、日曜(午後2?6時)の週4日で、10人も入ればいっぱいの小さな部屋だが、当事者が周囲の目を気にせず仲間と出会い、語り合える貴重な場だ。
SHIPは2002年に任意団体として発足。電話相談や学校への出張授業、講演なども行い、活動内容は多岐にわたる。07年から約5年間は、社会的な課題に取り組む団体を支援する県の基金の対象となっていたが、終了した12年にNPO法人化し、以降は寄付金を頼りに運営している。(毎日新聞)
性的少数者支援のNPO、資金難で運営危機、援助訴え