資金確保に悩む、震災支援のNPOについての記事。NPO法人設立後、資金不足に到る団体も多く、いかに自主財源で運営できるようにするかも課題。
東日本大震災の被災地で生まれたNPO法人が、財政難に悩んでいる。震災後、4年間で岩手、宮城、福島の3県で739法人が新たにでき、行政サービスの届かない分野で課題の解決に取り組んできた。だが、震災への関心は薄れ、寄付や助成が減っている。支援活動を続けるため、模索が続いている。
宮城県が昨年3月にまとめた報告書によると、被災地で活動する202団体があげた「最も解決すべき課題」は「事業費の不足」(29%)が最も多く、「人材不足」(22%)や「中長期的な事業計画の不足」(5%)を上回った。
当初活動を支えた民間の助成金や寄付金は年々減っている。「人と防災未来センター」(神戸市)の菅野拓研究員が被災者支援にかかわったNPOなどの収入構造を調べたところ、2011年度は59億円だったが、13年度は予算ベースで32億円にまで減った。(朝日新聞)