埋立地を湿原に復元する取組みを始めたNPOの記事。環境保全目的のNPO法人設立の一例では、ある程度対象地域が限られた活動も可能である。
霧多布湿原の保全運動に取り組むNPO法人「霧多布湿原ナショナルトラスト」は、事務所近くの琵琶瀬地区の土地450平方メートルを湿原に復元することを決め、9日から作業に着手した。
復元実験はコンブの干場だった町内暮帰別(ぼきべつ)の土地約4千平方メートルに続いて2カ所目。今回の土地は湿原のシンボル・エゾカンゾウなどの群生地に近く、花園に戻すのが目標だ。
今回復元する土地は1970年ごろ、湿原に砂を入れて埋め立て、2006年まで「エゾカンゾウまつり」の会場として使っていた場所の一部。
エゾカンゾウやノハナショウブ、ヒオウギアヤメなどの群落に近接している上、同法人事務所周辺の散策用木道にも近く、「トラストの活動をいろんな人に見てもらえる場所」(三膳時子理事長)として復元実験に乗り出した。(北海道新聞)