根室管内標津町のNPO法人南知床・ヒグマ情報センターが、ヒグマの顔を撮影し、人工知能(AI)を使って個体識別する実験を行っている。カナダの研究グループが開発したクマの「顔認証システム」を使う国内で初の取り組み。AIによる識別が進めば、クマの個体数推定や生態把握などの研究に活用でき、人に危害を加えるなどした「問題個体」の特定も容易になるという。
同センターは、町内の山林に設置した定点カメラでクマの顔を撮影。カナダ・ビクトリア大学の研究者らがAIによるクマの個体識別を行うプロジェクト「Bear(ベア)ID」に画像の解析を依頼している。AIは多くの画像を読み込んで目や耳、鼻の特徴を検出し、各画像の個体が同一かどうかを判断する。(北海道新聞)